植物はアートのインスピレーションになる。「現代ボタニカルアート」の最前線

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インタビュー・執筆:

 いまでは少し懐古趣味的にも感じられるかもしれないボタニカルアート。その現在進行形はどうなっているのだろう? 現代のテクノロジーを流用して、植物をインスピレーション源として扱う作品を「Bound Baw」の目線で紹介する。


「ボタニカルアート」は、センスのいいカフェやレストランに行けば誰でも目にすることができる。それらは壁の額に飾られ、まるで生け花のように佇んでいる。

ボタニカルアートとは、本来、16世紀以降のヨーロッパで育まれた「博物画」の一部であり、草花を科学的な考証をもとに描写した細密画のことを意味する。いまでいうイラストレーターと研究者が恊働し、サイエンスとしての学術的な価値と、アートとしての側面を併せ持つ絵画として発展した。

それは大航海時代のヨーロッパにおいて、オリエント世界の知られざる森羅万象を採集し、そのエキゾチックな姿を一目見ようと収集しはじめた上流階級たちの欲望でもあった。この人類普遍の欲望を、現代のテクノロジーを使って生み出すアートを紹介してみたい。...continue to read

MEDIA, ACADEMIA森 旭彦boundbaw